読んだ本について僕の語ること

読んだ本について僕の語る書評ブログです。読書を通じて勉強になったこと、腑に落ちたこと、思い出したこと、エピソード、連想されるもの、感想を書いています。

沖田派 - 燃えよ剣(新潮社)司馬 遼太郎

燃えよ剣〈上〉 (新潮文庫)

好きな歴史上の人物は誰か

入社間もない頃、同期3人で社長室へ。

「これから頑張りたまえ」社長からの激励の後、「好きな歴史上の人物は誰か?」という話題に。

 

まず僕が「千利休です」、同期二人が「織田信長です」「坂本龍馬です」と答えた。

社長は「土方歳三」と仰った。

ならず者の集団である新撰組を規律と粛正で組織し最後まで守り抜き、最も自分に厳しくあり続けた土方が格好いいと。

織田信長坂本龍馬土方歳三についてで場は盛り上がり、千利休は触れられなかった。

好きな歴史上の人物を尋ねられた時、茶人を答えるとシケるということがわかった。

 

燃えよ剣

土方好きがこうじて「燃えよ剣」も読んだそうだ。

せっかく社長の口から出た本。歴史小説に興味はなかったが、それくらい読もうと手に取った。上下巻。上巻を読んで面白くなければそれまで。

めちゃくちゃ面白かった。上下巻読めた本はこれしかない。

 

沖田派

物語として脚色は少なからずあるだろうが、社長の仰った土方の厳しさ・格好よさがよくわかった。

しかし、僕は沖田総司に興味がいった。

登場シーンは少ないが、ズバ抜けた剣のセンスと技術で全幅の信頼を受けている姿は印象に残った。病気にも関わらず、新撰組での地位を確立している。

 

沖田はどんな思いで新撰組にいたのか。

土方・近藤に惹かれていたのか。自らの信じるものが新撰組のそれと同じであったのか。それとも何となくなのか。

 

僕は組織で働くいち技術者で、沖田は新撰組のいち剣士。

そんな彼の姿勢を知ることで、組織にとってかけがえのない人物になるためのヒントが得られないものかと思っている。

 

幕末の日本で、敵からも味方からも最も恐れられたのがこの男。

幕末の動乱期を、新選組副長として剣に生き、剣に死んだ男、土方歳三の華麗なまでに頑なな生涯。武州石田村の百姓の子“バラガキのトシ”は、生来の喧嘩好きと組織作りの天性によって、浪人や百姓上りの寄せ集めにすぎなかった新選組を、当時最強の人間集団へと作りあげ、自身も思い及ばなかった波紋を日本の歴史に投じてゆく。人気抜群、司馬遼太郎の“幕末もの”の頂点をなす長編。

  

燃えよ剣〈上〉 (新潮文庫)

燃えよ剣〈上〉 (新潮文庫)