読んだ本について僕の語ること

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商売の入門書 - トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ (中経の文庫) 石原 明

トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ (中経の文庫)

著者は経営コンサルタントで、商品、価格、顧客などの事業戦略から組織論、経営哲学にいたるまで、企業の活動に関する幅広いテーマについてアドバイスしている本です。

文章が簡単で分かりやすい上、ひとつのテーマについて2~3ページ程度で区切られているので、とっても読みやすいです。

いくつか印象に残ったテーマをご紹介しますと。

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●P69「本当にアテになるのは『失敗した理由』」
 普段、仕事の話をしていると、多くの人は成功事例について話をしたがりますよね。
 でも実は、成功の理由は曖昧なことが多いため、むしろ失敗の理由から学ぶことの方が多い、ということが書かれています。

 社内、社外に関わらず、「失敗」をただ軽蔑やバッシングの対象にするのではなく、「そこから何かを学ぼう」という視点で見ることが大切なんですね。

●P111「将来の顧客の前で『おあずけ』ができるか」
 営業していると、どうしてもすぐに結果を求めてしまいますが、見込みのある客に対してあせって売り込んでも結果はついてこない、という話です。
 
 顧客が購入や発注を決めるのは、それなりの状況が整った時なのでそのタイミングを確実にキャッチするには「関係は切らず、結果はあせらず」という姿勢が必要だということですね。

●P153「間違いなく売れる魔法のフレーズ」
 物を売ろうと思ったら、お客さんを引きつけるための「言葉」が必要ですが、ここでは「お客さまを引きつけるフレーズは、だいたいお客さまが言います。だからモノを買った理由を聞かなければダメなのです」と書かれています。

 普段「どうして売れないんだろう?」ということはよく考えると思いますが、「どうしてあのお客さんは買ってくれるんだろう?」ってあまり考えないですよね。
 でも、この「買ってくれる(仕事をくれる)理由」を知るのも大切で、お客さんに聞くクセを付けておくと良いでしょう。
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最後に、組織論について語っている項目の中で、「リーダーの定義」について思わず「いいね!」したくなる記述がありましたので紹介しておきます。

起きている問題を自分の責任だと思って解決しようとする人。それがリーダーです

 

トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ (中経の文庫)

トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ (中経の文庫)