読んだ本について僕の語ること

読んだ本について僕の語る書評ブログです。読書を通じて勉強になったこと、腑に落ちたこと、思い出したこと、エピソード、連想されるもの、感想を書いています。

朝ドラ『花子とアン』をより楽しむための原案本 - アンのゆりかご―村岡花子の生涯 (新潮文庫)村岡 恵理

朝の連続テレビ小説花子とアン』が大好きなので、原案となった本が読みたくなり購入しました。

この本には『赤毛のアン』の翻訳者である村岡花子の生涯が、孫である村岡恵理さんによって丁寧に描かれています。

貧しい農村で生まれ育った花子が、その類まれなる想像力で現実世界をたくましく生き抜いていくさまには感動を覚えます。

花子の才能を見抜いた花子の父をはじめとして、花子を取り巻く人々の温かさに触れ心が熱くなりました。

ただでさえ生きていくのに大変な震災や貧困を乗り越えて、後世の日本に『赤毛のアン』というすばらしい作品を残してくれたのだと思うと頭が下がる思いです。

花子が許されぬ恋に心を燃やし子供を亡くした、などショッキングな場面もありますが、花子の人間性に触れることが出来て読めてよかったと思いました。

当時の時代背景を知る手がかりとなる貴重な写真も収められているので、より一層リアリティを持って読むことが出来ます。

赤毛のアン』を一度でも読んだことがある人には是非勧めたい一冊です。

 

アンのゆりかご―村岡花子の生涯 (新潮文庫)

アンのゆりかご―村岡花子の生涯 (新潮文庫)