読んだ本について僕の語ること

読んだ本について僕の語る書評ブログです。読書を通じて勉強になったこと、腑に落ちたこと、思い出したこと、エピソード、連想されるもの、感想を書いています。

七色いんこ? - 考具 ―考えるための道具、持っていますか?(阪急コミュニケーションズ)加藤 昌治

考具 ―考えるための道具、持っていますか?

「工具」ならぬ「考具」という本を読みました。

ざっくり言うと、博報堂でプランナーっぽいことをしている人が、

イデアや企画を生み出すコツを教えてくれる本です。

 

日常生活の中でアイデアの種を発見する方法や、思いついた企画を

展開させるためのテクニックなどが紹介されています。

 

個人的には、この本のポイントは冒頭に出てくるこの言葉に

集約されているような気がします。

 

イデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」

 

 

七色いんこ

それはさておき、印象に残った内容をもうひとつ紹介しておきます。

第2章「どうしたら“必要な情報”が入ってくるのか?」の中に

七色いんこ」という項目があります。

 

タイトルの意味はともかく、ここで言いたいのは

「誰かになりきる(演じる)ことで違う世界が見えてくる」ということです。

 

よく「お客様の立場に立って考える」とか言いますが、デスクに座って

あれこれ考えたところで答えなんて見えないですよね。

だったら実際に手足を動かして体験してみましょう、ということです。

 

バリアフリーを開発する人が実際に車いすに乗って生活するとか、

飲食店のプロモーションを考える人が実際に客として店を訪れる、

というのと同じことです。

 

社内の連携強化に応用

 

これって、社内の連携強化にも応用できないでしょうか。

 

どんな会社にも営業(販売)、開発、制作、広報…など複数の部門があって、

たいてい、お互いに何らかの不満を持っているものです。

お互いに相手の立場が分からないので当然といえば当然です。

 

だったら体験してみましょう、という話です。

相手の業務を実際に体験してみると、相手が普段どんなことに苦労や問題を

抱えているかがよく分かります。

 

すると、その後の仕事の依頼の仕方やコミュニケーションの取り方も

当然変わってきますよね。その結果、部門どうしの連携というのは深まっていくのだと思います。

 

よく大手の社員研修で別部署の仕事を体験させるのは、そういう狙いもあるのでしょう。

 

というわけで、時間があれば手足を動かして

普段と違う仕事を体験してみてはいかがでしょうか。

 

考具 ―考えるための道具、持っていますか?

考具 ―考えるための道具、持っていますか?