読んだ本について僕の語ること

読んだ本について僕の語る書評ブログです。読書を通じて勉強になったこと、腑に落ちたこと、思い出したこと、エピソード、連想されるもの、感想を書いています。

経済・ビジネス

すぐ「ブラック企業」とか呼ぶけど - 督促OL 修行日記 (文春文庫)榎本 まみ

ちょっと前に話題になったのでご存知の方もいると思いますが、クレジットカードなどの督促を請け負っている会社に新卒で入社した著者が、もがき苦しみながらも一人前になっていく様子を紹介している本です。 カバー裏には、こんな紹介文が書かれています。 …

仕事のふとした時に役立つ言葉 - 電通「鬼十則」 (PHP文庫)植田 正也

電通『鬼十則』。電通の4代目社長、吉田秀雄という人が作った「仕事の哲学」とでもいうもので、広告業界に限らず様々な業界の人にバイブルとして読まれてきたものです。 その十則に対して、著者である大学教授が長々と解説を加える形で本は書かれているので…

モノやサービスの値段がどのような原理で上がり下がりするのか、を知る - 「値段」でわかる日本経済 (日経ビジネス人文庫)日本経済新聞社

「値段でわかる日本経済」という本をご紹介します。日本経済新聞社の中で、様々なモノの値段を調査している部署が中心となって執筆したものです。 タイトルの通り、値段の動きから日本や世界の経済的な背景を読み解こうとする内容で、食料品から電気製品、通…

具体的なプロセスが詳細に書かれている - 新版 戦略PR 空気をつくる。世論で売る。 (アスキー新書)本田 哲也

著者はブルーカレント・ジャパンという、マーケティングPRを手がける企業の代表で、日本で“PR”をマーケティングに取り入れた先駆者的な人です(だそうです)。 サブタイトルの「空気をつくる。世論で売る。」という言葉通り、広告による商品の訴求ではなく、…

「慣習や常識にとらわれず、柔軟に考える」ということ - 『経済ってそういうことだったのか会議』『トヨタ生産方式』

『経済ってそういうことだったのか会議』、『トヨタ生産方式』の2冊を紹介します。ここで取り上げたいテーマはズバリ、「ニーズからの出発」です。 経済ってそういうことだったのか会議 (日経ビジネス人文庫) 作者: 佐藤雅彦,竹中平蔵 出版社/メーカー: 日本…

数字の背景を理解しよう - ビジネスマンのための「数字力」養成講座 (ディスカヴァー携書)小宮 一慶

普段、会社で色々な数字を意識していると思います。売上、粗利、仕入れ、営業利益、ノルマ、経費など、会社の業績に関わる数字のほか、媒体の発行部数、WEBのユーザー数、クライアントの業種の市場規模、株価、為替相場といった社会的な背景についての数字ま…

これからの「消費」を読み解くヒント - キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)佐々木 俊尚

「キュレーションの時代」という本を紹介します。著者は佐々木俊尚という、フリーのITジャーナリストです。 ところで、「キュレーター」という言葉を聞いたことはありますか?元々は、博物館・美術館などの施設で、展示品の収集・管理・研究などを行う専門職…

宣伝はすべてファン、お客様への心づかい - サマンサタバサ 世界ブランドをつくる(日本経済新聞社出版局)寺田 和正

「サマンサタバサ」といえばバッグのブランドですね。現・代表取締役会長兼社長の寺田和正という人が、「海外の一流ブランドに肩を並べるファッションブランドを日本にも作りたい」という一心で1994年に創業しました。 なので、外国のブランドと誤解している…

ガイアの夜明け:『未来へ翔けろ』と『不屈の100人』

ガイアの夜明け」というテレビ番組をご存じでしょうか。関東ならテレビ東京、関西ならテレビ大阪で毎週火曜日22時から放送されている経済ドキュメンタリーです。 毎回、ビジネスの現場に密着し、業界の裏側や社員の奮闘ぶりをリアルに伝えています。そんな番…

課長になったのに - そうか、君は課長になったのか。 (WAVE出版)佐々木常夫

次の人事で課長になると思っていた。なれなかった。主任になった。課長になれば買おうと思っていた本がある。「そうか、君は課長になったのか」だ。確実に課長になるものだと思っていたので、この本も確実に買うものだと思っていた。課長にはなれなかったが…

僕のしごと - 国語 算数 理科 しごと―子どもと話そう「働くことの意味と価値」(日本経済新聞出版社)岩谷 誠治

仕事、約束、会計。この三位一体を一冊で学べる本書は、まさに「国語算数理科社会」の「社会」をおきかえる教科書となりうる。本書の内容を、小学校で教えて欲しい。中途半端に英語を教えるよりはずっと簡単で、そして得るものは大きいのだから。(仕事、約…

毎日が一つ一つの積み重ね - ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく(ダイヤモンド社)堀江 貴文

2014年上半期、トーハンビジネス書部門売上2位に選ばれたこの作品は、世間で思われている堀江氏……つまりホリエモンのイメージをがらりと変えた小説となっている。 メディアに映る彼は慇懃無礼であり、苦労知らずで上手に世の中を渡ってきたようなイメージだ…

商売の入門書 - トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ (中経の文庫) 石原 明

著者は経営コンサルタントで、商品、価格、顧客などの事業戦略から組織論、経営哲学にいたるまで、企業の活動に関する幅広いテーマについてアドバイスしている本です。 文章が簡単で分かりやすい上、ひとつのテーマについて2~3ページ程度で区切られているの…

会議って必要? - 脱会議 今日からできる! 仕事革命(日経BP社)横山信弘

タイトルからも想像できると思いますが、「無駄な会議をなくして、時間とエネルギーを有意義に使いましょう」という内容です。 「日本の会社は会議が好きだ」と昔から言われてきましたが、変化の速いこれからの時代、会社の貴重なリソースを無駄な会議に費や…

“そもそも”論 - 巨象も踊る(日本経済新聞社)ルイス・V・ガースナー

著者は、1993年から2002年までIBMのCEOを務めたルイス・ガースナーという人。就任当時、経営破綻の崖っぷちにあったIBMを数年でV字回復させ、アメリカを代表する経営者として名を馳せた人です。 この本は、著者がCEO就任から再建までの道のりを綴った回顧録…

牛丼を食べるたびに考えてしまいます - 吉野家 安部修仁 逆境の経営学(日経BP社)戸田 顕司

全国どこでも見かける牛丼の吉野家ですが、実は過去2度にわたって倒産の危機を乗り越えてきました。 一度目は1980年。急激な拡大が裏目に出て業績が悪化し、会社更生法の適用を申請。セゾングループの支援によって危機を脱しました。 そして二度目は、BSE問…

「経営」って意外とシンプル? - 稲盛和夫の経営塾 Q&A高収益企業のつくり方 (日経ビジネス人文庫)稲盛 和夫

京セラや第二電電(現・KDDI)を創業し、最近ではJALの再建でも名を馳せた稲盛さんが、企業の収益性を高める方法について語っている本です。 本の中身は、若手経営者からの様々な悩み相談に対し、稲盛さんがアドバイスする形で構成されています。どのアドバ…

店はお客様のためにある - ユナイテッドアローズ 心に響くサービス(日経ビジネス人文庫)丸木 伊参

ユナイテッドアローズ(以下UA)は、1989年にビームスの幹部たちが独立して創業。ハイクオリティなセレクトショップとして急成長を遂げ、創業から10年で25億円の経常利益を生み出す企業になりました。その後も成長を続け、2013年3月期の連結決算では経常利益…

退路を断つ - V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビジネス人文庫)三枝 匡

著者は三枝匡という経営コンサルタント。 本の内容は、ある架空の企業が経営危機から回復するまでを物語にしたフィクションなのですが、そのストーリーは著者が手がけてきた経営支援や企業再生の実体験に基づいているので、なかなかのリアリティがあります。…

仕事はすべて“自分事”に - 成功のコンセプト(幻冬舎)三木谷 浩史

楽天の創業者、三木谷浩史著「成功のコンセプト」という本をご紹介します。 題名から分かる通り、三木谷さん自身の仕事に対する姿勢、哲学、ノウハウが紹介されている本なのですが、目次を見ると… ・ 「常に改善、常に前進」 ・ 「プロフェッショナリズムの…

顧客に密着 - 月100万円のキャッシュが残る「10の利益モデル」(DO BOOKS) 丸山 学

「月100万円のキャッシュが残る『10の利益モデル』」という本を読みました。 企業が利益を上げるための方法を10のモデルに分け、非常に分かりやすく解説してくれている本です。 この本のP154~「顧客密着型利益モデル」の章に印象的な言葉がありました。 顧…