すぐ「ブラック企業」とか呼ぶけど - 督促OL 修行日記 (文春文庫)榎本 まみ
ちょっと前に話題になったのでご存知の方もいると思いますが、クレジットカードなどの督促を請け負っている会社に新卒で入社した著者が、もがき苦しみながらも一人前になっていく様子を紹介している本です。
カバー裏には、こんな紹介文が書かれています。
朝から晩まで、怒鳴られ、脅され、謝る毎日。
洗濯の時間もなくて紙パンツ生活。
入社半年で10キロ減……。こんなストレスフルな仕事でも、
ちょっとしたコツで、出口は見つかったのです。
最近は仕事がキツイと、すぐ「ブラック企業」とか呼ぶ風潮がありますが、どんな仕事も最初は理不尽に感じるものです。
この本の舞台は督促を請負う会社ですが、顧客からはムチャを言われ、会社からは数字を詰められ…という構図はどんな業界でも同じですね。
社会に出たばっかりの人なら誰でもそんな状況を理不尽だと感じるもので、つい「先が見えない」とか言ってしまうんですね。
そんな状況に陥ってしまったら、ぜひこの本を読むことをおすすめします。
また、この著者が担当した業務は、カード代金滞納者に電話で督促する仕事だったのですが、そこで身につけたトークの技が随所で紹介されています。
代金を滞納する人たちが相手なので、逆ギレされることも当たり前。
そんな人たちの心を動かす会話術は、クレーム対応なんかのときにとても役立つと思います。