モノやサービスの値段がどのような原理で上がり下がりするのか、を知る - 「値段」でわかる日本経済 (日経ビジネス人文庫)日本経済新聞社
「値段でわかる日本経済」という本をご紹介します。
日本経済新聞社の中で、様々なモノの値段を調査している部署が中心となって執筆したものです。
タイトルの通り、値段の動きから日本や世界の経済的な背景を読み解こうとする内容で、食料品から電気製品、通信サービス、人材派遣…などなど幅広い業界を取り上げています。
発売されたのは約14年前の2001年11月なので、そこから状況はかなり変化していますが、モノやサービスの値段がどのような原理で上がり下がりするのか、を知るには便利な一冊だと思います。
ということで、本の紹介はこの辺で置いといて…
「日本グラフィックデザイナー協会」という団体のホームページに
「デザイン料金表」なるものがあるのですが、これがなかなか面白いです。
最後に更新されたのが1994年なので、もう20年以上も前のものなのですが、
新聞広告、雑誌広告、会社案内、カタログ、店頭ツール、CI、パッケージ…とかなりジャンルを細かく分けて制作の参考料金を提示しています。
例えば…
●A4の雑誌広告だと、アートディレクション、デザイン、コピー、カンプ、フィニッシュ…ともろもろ積み重ねて975,000円
●A4×16Pの会社案内だと、同様にもろもろ積み重ねて1,978,000円
などなど。
ちなみに、この制作料金表の意義について、当協会はこう語っています。
この算定基準は、決して制作者のためだけのものではありません。
発注担当者、仲介者など、デザイン料の「時価」システムに悩まされてきたすべての人たちのものです。この算定基準は、デザイン料の無政府状態に終止符を打って、デザイン制作における公正な競争を回復し、促進するものとなるばずなのです。
「無政府状態」という言葉が適切かどうかは分かりませんが、考えさせられるコメントですね。