読んだ本について僕の語ること

読んだ本について僕の語る書評ブログです。読書を通じて勉強になったこと、腑に落ちたこと、思い出したこと、エピソード、連想されるもの、感想を書いています。

付け焼刃 - ラインマーカーズ―The Best of Homura Hiroshi (小学館) 穂村 弘

ラインマーカーズ―The Best of Homura Hiroshi

大阪に雪が降った。

積もる勢いの本格的な雪だった。

街には傘をさす人とささない人は半々くらいで、それぞれの傘と肩にはうっすらと雪がのっていた。傘をさすのかささないのか、みんな雪に慣れていないから戸惑っているのだろう。

明日の朝起きて積もっていたらいいな、と思いながら帰った。

 

短歌を作ろうと思った。

ちょうど、穂村弘の「ラインマーカーズ」という歌集を読んでいて、その影響だ。

なんにもおもしろくない短歌がたくさん出来た。

 

「目覚めると街まっしろで、これはもう、ほんかくてきよ、ほんかくてき」

 

という穂村弘を丸ごとパクった最低な短歌もできた。

 

目覚めたら息まっしろで、これはもう、ほんかくてきよ、ほんかくてき

終バスにふたりは眠る紫の<降りますランプ>に取り囲まれて

校庭の地ならし用のローラーに座れば世界中が夕焼け

内容紹介

1990年のデビュー以来、都市の最先端を疾走し続ける歌人穂村弘。切ない青春の歌、甘やかで残酷な恋の歌、ドライでポップな都会の歌……。多数の歌集未収録作と書き下ろしを含めて自選した、極彩色のベスト盤。

デビュー以来ニューウェーブ短歌の旗手として活躍し、ポップで切ない極彩色の短歌と、爆笑と共感を呼び起こすエッセイで、今や最も期待される書き手である穂村弘の、自選ベスト短歌集です。デビュー作『シンジケート』、第二歌集『ドライ ドライ アイス』、そしてタカノ綾のイラストレーションとのコラボレーションで話題を呼んだ連作歌集『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』からセレクトした230首に、歌集未収録の短歌130首、そして本書のために書き下ろした30首を収録。青春の歌、恋愛の歌、都市の歌、祈りの歌…。世界的アーチスト、大竹伸朗が描き下ろしたチャーミングな装丁にくるまれた、これはあなたと世界の心臓を爆破するキュートで危険な歌集です。

 

ラインマーカーズ―The Best of Homura Hiroshi

ラインマーカーズ―The Best of Homura Hiroshi