声がでかいだけで出世するやつもいれば、その逆もある。 - ナガオカケンメイの考え (新潮文庫)ナガオカ ケンメイ
川合俊一の話。
日本代表の補欠メンバーだった彼は、ある試合で、怪我をしたエース選手の交代で出場した。
川合俊一はとにかく声を出そうと、あまり何もしてないのに「ヨッシャー!」などと声を張り上げていた。
エース選手のけがの手当か何かで試合の様子をちゃんと見ていなかった監督は、その「ヨッシャー!」を何度も聞き、やけに川合俊一が活躍していると勘違いした。
それ以降、川合俊一がスタメンとして起用されるようになったらしい。
声がでかいだけで出世するやつもいれば、その逆もある。
僕は、声が小さいと言われる。人前で話す機会を与えられるたび言われる。
声が大きいくせにしょうもないことを言っている人はきらいだった。
しかし、もしかしたら僕は小さい声でしょうもないことを言っているかもしれない。
どうせ言っていることがしょうもないなら大きな声の方がいい。
せっかく耳を澄ませたのにしょうもなかったのでは、聞いてくれた人が気の毒すぎる。
リアクションにも困ってしまうだろう。
僕の声が小さくなるのは、自分の考えに自信のない時だ。
かといって、自信のないときでも大きな声を出す練習をするのは違う。
大きな声で話しても恥ずかしくない、自信のある考えも持てるよう練習をしよう。