読んだ本について僕の語ること

読んだ本について僕の語る書評ブログです。読書を通じて勉強になったこと、腑に落ちたこと、思い出したこと、エピソード、連想されるもの、感想を書いています。

課題を見極めるには? - イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」(英治出版)安宅和人

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

「イシューからはじめよ」という本を紹介します。

著者の「ヤフー株式会社 COO室室長」という肩書きに惹かれて何となく手にとってみたのですが、実に深い一冊でした。

簡単にはまとめられない本ですが、無理やりまとめると「本当に解決すべき問題・課題をちゃんと見極めて、生産性の高い仕事をしましょう」といった内容でしょうか。

普段、顧客に対して、あるいは社内で様々な課題と向き合っていると思いますが、実は考えても仕方ないことで悩んでいたり、解決すべきポイントがズレていたりすることはよくあります。

課題を見極めることで、そういう無駄な手間を省き、かつ付加価値の高いサービスを提供しましょう、つまり、もっとラクに大儲けしましょう、と。

『何を解決すべきなのか』を見極めること


そういえば、先日ある企業の社長さんと話をしていた際にも、
「最近は『課題解決能力が必要だ』とよく言われるけど、本当に大切なのは“課題発見能力”だよ。顕在化した課題を解決するなら誰でもできる。『何を解決すべきなのか』を見極めることの方が大事なんだ」
といった話をされていました。

この本では、その「課題の見極め方」に始まり、それを分析して具体的な提案としてアウトプットするまでのノウハウが紹介されています。

一次情報


その中で、課題を見極めるコツとして「一次情報に触れる」ということの重要性について解説している一節があります。

「一次情報」とは、何も仲介していない生の情報のことで、例えば、ある店舗のプロモーションを考える場合…
 ・実際にその店舗へ足を運び、自分の目で見て得た情報=一次情報
 ・その店舗の紹介記事や販促物、WEBサイトなどから得た情報=二次情報
ということになります。

二次情報というのは誰かの手によって加工されている情報なので、断片的なものになりやすい、という危険があります。
従って、二次情報だけを基にしてしまうと、解決すべきポイントを見誤ってしまう可能性があるんですね。

というわけで、できるだけ現場には足を運び、人には直接会い資料は原文(原本)を読む、ということを心がけたいものです。

他にも、企画や提案、顧客の課題解決に役立つノウハウが満載なので、ぜひ読んでみてください。

 

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」